認知症ハッカソン参加作品 笠井賞受賞 認知症フレンドリーテックのハッカソンで生まれた作品です。
認知症(若年性アルツハイマー)の当事者に寄り添いながら本人が仕事を続けられるように、出勤前の持ち物チェックをしつつ記憶面や精神面をサポートしてくれる為のコンシェルジュを開発しました。
開発にあたって、まずはペルソナとみかんちゃんのキャラクター設定をチーム全員で話し合い時間をかけました。 メンバーのそれぞれの知識を共有しつつ、何を助けるのかが明確になり、今後改良していく場合のコアになると思います。
氏名:おおさわ(仮)
年齢:54歳
家族構成:妻と子供二人(高校生、中学生)
仕事:元々管理職だったが、若年性認知症と診断されてから総務部配属の事務職となった。
主な業務はパソコンでの入力作業。
通勤:JR(自宅から徒歩10分の駅から電車にのり、会社の最寄り駅から会社までは徒歩10分)
病名:若年性アルツハイマー病
発症日:半年前
かかりつけ医:大学病院 月一回受診 服薬なし
認知機能面、生活状況:
記銘力障害が目立ち、家や職場では何度も同じことを聞いてくることがある。
人の顔を認識できないことがある。
繰り返し同じようなことをすれば新しい作業も覚えることができる。
時々仕事までの道中で迷うことがある。 仕事内容が変わりプライドはずたずた。
昨日していた仕事内容も思い出せないことが多い。
家族は必要に合わせて手伝ってくれる。
家や職場でうまくできないことが増え、本人のストレスは増えている。
ペルソナは、自分の病気をまだまだ受け入れられないながらも家族の為に仕事を続けているが、職場では管理職という立場から簡単な事務職に職場転換をされた。簡単なパソコン作業が分からなくなりたびたび他の人に聞くこともある。それが、本人とってストレスがたまることも多くあり、気軽に相談したり誰にでも話せない愚痴を聞いてくれ、孤独を感じない様な存在が必要だと考えた。その為、コンシェルジュは、癒しや心の支え、気軽に接することができる存在という設定で立てた。
名前 みかん
性別 女の子
年齢 12歳
性格 活発、陽気
好きな色 オレンジ
好きな食べ物 豚骨ラーメン
好きな歌 広瀬香美「ロマンスの神様」
お勧めのラーメン屋 Shishin
好きな言葉 よかよか~
実際に若年性アルツハイマーの方に観ていただいてインタビューを実施して得たご意見を参考に開発を進めました。
認知症の中でも若年性アルツハイマーの方に寄り添ったモノを作成するために、ターゲットを若年性アルツハイマーに絞り、ペルソナを作成。(詳細はストーリーに記載)
VUI(音声ユーザーインターフェース)を使用するため、セリフの一貫性を持たせる必要があり、コンシェルジュのキャクターをチームで作りあげて「みかんちゃん」のイメージを共有。(詳細はストーリーに記載)
Vroidにてみかんちゃんの3Dモデルを作成しvrmで出力
・初期モデル
・改良後モデル(より表情が豊に見える工夫をしました)
みかんちゃんのモデルは若年性アルツハイマーの方にご協力いただきご意見を伺いました。
・若年性アルツハイマーのペルソナが楽しく準備できるような工夫をしながら
朝出勤までのサポートの内容を作成。
・キャラクター設定に基づいて、セリフを設定し、voicepeakという合成音声ソフトにて
みかんちゃんの音声を作成。
・セリフに合わせたみかんちゃんのポーズ画像を作成するために、ブラウザ上でカメラに映った人の
表情や手の動きを反映できるWebcamVtuberを使用して、ポーズ画像の撮影を実施。
・チームで効率的に分業を進めるために非エンジニアの方が積極的にモデル役カメラマン役を実施
準備した音声や画像を使用して、voiceflowにて、朝のサポートフローを作成。
・起床サポート「おはようさーん」
・朝の気分を盛り上げる声かけ
・気分を上げるおみくじ機能
・持ち物チェック
・認知機能を維持するための声かけ
・出勤サポート「いってらっしゃい!」
・voiceflowで作成されているため、WebアプリやAlexaスキル、LINE botなど、
ユーザーの日常生活に合わせて幅広い形でサービスを発展させることが可能です。
・みかんちゃんの3Dデータをvrmで出力しているため、clusterなどのVR SNSで
みかんちゃんのモデルを使用することができます。