(コンセプト全文)
「心象風景に思いを馳せる」
本作では、鑑賞者は全貌の見えない景色の断片に想いを馳せ、脳裏にある記憶を眺める。 筒の中は濃く深い霧で満たされており、「光」が差し込んでいる。鑑賞者はその全貌を見ることができず、霧の揺らぎから生まれる隙間や光の反射によって徐々にその世界の輪郭を掴んでゆく。
霧は微細な粒子の集合により立体をなしているが、これは、ボクセルで表現される3次元映像と似た側面がある。デジタル世代の我々にとって、霧はデジタルとアナログの両面の特性をあわせもつ存在であり、自然界の中でも特別に美しいと考えている現象である。また、視界を曖昧にしその向こう側を想像させることに面白さを感じている。
本作によって「見える」ものはフィジカルな知覚を超越したところにあり、鑑賞者のバックグラウンドや心理状態によって、「今、この瞬間」に想起された、その人だけの景色なのである。
*メインPVはちゃんと動画を撮る予定なので完成後に更新します🔥