制作背景
「Trail Ray Road」は「光の現象、性質」をフル活用する脱出型謎解き3Dアクションパズルゲームです。
制作にあたって下記を取り入れてゲームの制作を目指しました。
■「光の現象、性質」に着目 光には直進という性質があり、反射や屈折することで、拡散や水面での全反射のように光が分散する光の現象に着目。
■「光」のゲームへの取りこみ 「直進」をベースに反射や屈折など、光の性質を利用し、目的の場所へどのように「光を届ける」のか思考力の問われるパズルゲーム。
作品概要詳細
考古学者を目指すルナは「祖父の手記」を頼りに遺跡に仕掛けられた謎を解き、閉じ込められた遺跡から脱出することがゲームの目的になります。
■脱出するために
プレイヤーは、遺跡からの脱出を目指して、遺跡の中を探索し、仕掛けによって封鎖された入口を解放して出口を目指します。
■遺跡の仕掛けと空間の利用 遺跡の仕掛けは、光を利用し、光を繋げていくことで解くことができます。
△立体空間の利用 光で動く仕掛けは、壁や天井など、部屋の各所に設置されています。空間の立体構造を把握した上で、光の軌道を予測することが大切です。
■クライマックス!トロッコで脱出
最後の謎「恐竜の謎」を解いた先に、最後の仕掛けトロッコでの脱出が待っています。ゲームで体感してみてください。
実装した技術的な内容
光が映える、光の性質を活かす。その点にフォーカスをして実装を行いました。
■ボリュメトリックライトの処理の最適化による光の美しさと軽量化の両立 複数のポイントライトを美しさを担保しつつ軽量にかつ大量に描画できるように制作しました。 遠くのライトは描画を無視し、近づくまでは簡易的な描画にすることで軽量化をすることができました。 エディター上でパラメーターを変更するだけで即時に処理を変更することができ、効率的に制作できるようにしました。
■光の現象、性質を実装 ・レーザーの屈折と全反射 屈折率に基づいてレーザー光線が屈折し、屈折光が90度(水面と平行)を超えると全反射する仕組みを制作しリアルな水面と光の現象を再現しました。
・水面シェーダー 崖に近いほど白色になるようにすることで、水面であることをわかりやすく表現しました。 波の法線マップを2種類重ねてスクロールさせることで、違和感の無い水面の波を表現することができました。
アピールポイント
■光を利用したギミックによる思考力が要求されるパズル 光の現象と性質を理解することで仕掛けを解くことができ、光をどのように届けるのか予測が楽しい思考性のあるゲームになっています。
■屈折や反射を活かすために3D空間を利用して、立体的に光を届ける 3D空間内に仕掛けをおくことで、立体空間の把握が求められ、面白さや遊びの幅を生み出しています。
■光の美しさと軽量化、世界観づくり 「光を利用した謎解き」の設計と光が空間と調和し映えるようにうす暗いステージ「遺跡」の世界観作りを目指し、光が映えるようにボリュメトリックライトの処理の最適化やシェーダーにこだわりました。