みちびきライト


カサネタリウム
メンバー
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堀洋祐 Yosuke Hori /カサネタリウム kasanetarium
@kasanetarium
作品ページ
映像はフレームごとに画面全体を作画すると、かなり遅延があることがわかりました。遅延があると、みちびきライトを振った時の動きと矢印の動きが連動しなくなります。 そこで、フレームごとの差分だけ描画することで遅延のない作画を実現しています。具体的には、1フレーム前の矢印と目的地までの距離を表示している画素だけ消して、変化のある部分だけ新たに作画することを1つのフレームの中で行っています。こうすることで高速の作画を実現しています。 ## 位置情報 これまでに位置情報を使った作品として、目的地の方向に傘を倒す装置「[カサナビ](https://youtu.be/G4A0DfX5E40?si=FkDG9GX2cb-eDLt9)」や、遠く離れた所に住む大切な人とお互いに、空間的に向かい合ったときだけ会話ができる見えない糸で結ばれた糸電話 「[ミエナイトデンワ](https://youtu.be/6UvJeLLvvD8?si=236d2M5oDaqChS4F)」などの作品を作ってきました。目的地の方向を計算する技術はこれらの作品で使用した技術を応用して今回の作品にも取り入れています。(ただし、「カサナビ」や「ミエナイトデンワ」で使用していたセンサーが製造終了となっており、現在手に入るデバイスでプログラムを開発する必要があり、特に姿勢を計算する9軸のセンサーの選定とプログラム開発に 時間がかかりました…。) ## 目的の情報の登録方法 自分のいる位置はGPSセンサーから取得することができますが、目的地の情報の登録は何かしら別の手段で取得する必要があります。スマートフォンやインターネットを経由して登録することもできると思いますが、できるだけそれらを使うことなく、「みちびきライト」だけで完結する方法を模索していました。 今回、バーコードリーダー機能を持たせて、QRコードから目的地の情報が取得できるようにしました。QRコードをスキャンするだけで、目的地が登録でき、その場所に導いてくれます。ライトの形状がバーコードリーダーして使用しても違和感がないため、世界観を崩さず目的地の登録ができる仕組みにできたと考えています。 また、QRコードの中身も目的地の緯度•経度の情報(数字)なので、新しい目的地用のQRコードを簡単に作ることができます。(そのときのみちびきライト側の設定は不要です。) その後、3Dプリンタを使って、ドラえもんのひみつ道具のようなケースを作りました。 ## みちびきライトのターゲットと用途 みちびきライトを使ってもらいたいターゲット層と、想定させる用途を考えてみました。 ### ターゲット層 - 地図アプリやスマートフォンを使うのが苦⼿な⼈ - 夜道を探検したい⼈ - 特別な設定が不要なため、誰でも、いつでも使⽤可能 - ### 想定される使⽤⽤途 - 普段の夜の散歩や夜道探検 - 災害時に暗闇を照らしながら避難所の場所や集合場所を表⽰するライト - ⾃転⾞の宅配サービス (⾃転⾞のライトをみちびきライトに置き換えて、お届け先の家の⽅向と距離を表⽰) - 街を探検する謎解きゲーム (例)謎を解くと次の⾏き先のQRコードがもらえる - 夜景などの夜の観光案内で、名所を案内するツール ## みちびきライトの小型化 みちびきライトの小型化を進めています。使用しているレーザープロジェクタの小型化や、マイコンやセンサーの配置、デザインを再検討することでみちびきライトを小型化しました。まだ大きいものの、かなり持ちやすくなりました。