中学生の頃、「もぐっちみーたん」という名前の猫型クッションに一目ぼれしたのですが、当時お金はなかったので購入には至りませんでした。そのまま高専生、社会人となりすっかり忘れていましたが、ふと「もぐっちみーたん」を思い出し、その丸々ずんぐりとしたフォルムと愛嬌のある目を動かしてみたいと思いました。
「もぐっちみーたん」に類似するロボットを製作するにあたり1つだけ目標を立てました。 RapsberryPiの活用です。高専時代に一度触ってみたのですが、当時はRaspberryPi自体の技術情報が少なかったことと、自分が得意とするC言語とシステムで要求されるPythonではコーディングが異なることに挫折し、あきらめた経緯があります。Linuxの使い方もさっぱりでした。社会人になった今なら扱えるのではという自信の元、顔認識にチャレンジしつつ、先述のメインシステムとしてRaspberryPi4Bを採用したのが第一世代です。 https://x.com/SoraNeko0214/status/1800836016724677107
猫の瞳孔が昼夜で変わるアニメーションを再現したく、取り組んだ動画がXにて反響を呼びました。 https://x.com/SoraNeko0214/status/1789949885090861368
参考までに回路図(動作保証はしません)
第二世代では、第一世代で出た課題や不満点を解消すべく取り組んだものになります。オープンソース化だったり、小型化、コストを考慮した際、メインシステムにRaspberryPiの採用はかなり不遇です。量産性やコスト、入手性を意識した結果M5Stackシリーズを採用する運びとなりました。
https://x.com/SoraNeko0214/status/1808450035434373395
https://x.com/SoraNeko0214/status/1825843250709803390
展示会に出展することを考慮すると、移動時や展示時にメインシステムが破損するのはかなりの痛手です。本作の場合、ねこのしっぽにあたるパーツが細くシステム内部のサーボモータと接続されているため、落とすと悲惨なことになります。解決策として、しっぽのパーツを磁石による着脱式にすることにより負荷がかかると意図的に外れるフェイルセーフの考えを導入してみました。 https://x.com/SoraNeko0214/status/1820062726829592614
参考までに回路図(動作保証はしません)
第一世代、第二世代共通ですが、しっぽの揺動音がかなり気になっていました。卓上ペットとして考えた際にアクチュエータの動作音が常に鳴り続けるのは個人的に不快に感じた上、猫の動作は無音なので第三世代ではそこも再現したいと思いました。しっぽの揺動アクチュエータをサーボモータからステッピングモータへ変更を予定しています。
第二世代ではフェイルセーフの考えを導入し、メインシステムの壊れにくさを追求しましたが、第三世代ではメンテナンス性に着目してみました。「Calbo」のパンティルトを担うDynamixel製2軸サーボのユニット取り付けが第二世代まではねじで固定しており、組み立ておよび分解に苦労していました。ワンタッチで着脱できないかを検討した結果、TAKIGEN製のラッチロックを利用した取り付け方法にたどり着きました。 https://x.com/SoraNeko0214/status/1843589520106934600
https://x.com/SoraNeko0214/status/1917539382690734340
https://x.com/SoraNeko0214/status/1918631668685910422
システム構成図(動作保証はいたしません)
回路図(動作保証はいたしません)
アートワーク図(動作保証はいたしません)
Calm(癒す)+Robot(ロボット)から命名し、Calboになる予定です。(2024/8/31時点) 卓上ペットということで「ロボット名」と各家庭で名づけることを想定し「固有名」を別で考えています。
余談ですが、社会人になり猫を飼ってみたいという想いからペット可の物件に引っ越し、いざ譲渡会へ足を運びつつ飼育道具も購入していたのですがペットロスや自分の余裕を考えるとやはり生き物の命を預かることに決心がつきませんでした。他にもアレルギーや親の反対などでペットを飼えない方は多いと思います。そういった方々の癒しや拠り所として少しでもお役に立てられるよう今後も開発を進めていきます。