私が高専2年生(2019年)のころ、フロッピーディスクドライブを楽器にして演奏するオープンソースのプロジェクトに憧れ、手元にあったリレーを楽器にして演奏できないかと考え着想。この作品をMusic Relayと名付け、当時の高専祭に出展しました。
その翌年(2020年)、高専の同期がキットを使用してエレキギターを自作。このギターを軽音楽部の人に演奏してもらい、Music Relayと合わせる企画をこの年の高専祭に出展。ここから、ギター×リレーの展示品を目標に、プロジェクトをDream Electric Orchestraと名付けて改良していきました。
しかしギターの自動演奏やタイミングの問題などに難航し、プロジェクトはうまく進まず、3年の月日が流れます。ある日、ギターの自動演奏には、磁力を用いて弦を疑似的に振動させる方式を思いつき実験。弦は振動しなかったが、ピックアップがその振動を広い、演奏に成功。
また同じころ、タイミングの問題を専用ソフトウェアの改良によって克服し、リレーだけでなくモーターやフロッピーディスクドライブも楽器としてハモる改良を施しており、そこにギターの自動演奏を組み込みました。またこの時には、作品がオーケストラではないことや、電磁石で音を奏でているというところを考慮し、名前をEleMag Harmonyに変更します。
そして2023年にこれを完成させ、高専祭に展示しました。
PC上のソフトウェアでmidiファイルから音階を抽出し、STM32に向けてシリアル通信でリアルタイム送信
STM32上で送られてきた音階の情報を各楽器に割り当てる。各楽器の割り当ては、モーターがメロディ、フロッピーディスクドライブがベース、リレーがドラムを担当。
ギターのパートは、エレキギターのピックアップ上部についているソレノイドが磁界を振動させ、その振動を弦の振動の代わりに直接エレキギターのピックアップに伝えることにより、ギターの自動演奏を実現。
音符の板の端にはLEDバーがついており、制御基板裏面についたマイクが音のレベルに合わせてこのLEDを光らせるオーディオビジュアライザー機能も搭載。