D-STAR の自動応答局の中の人をAIにやってもらおう!


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### アマチュア無線という趣味について アマチュア無線は国家資格を取得した無線従事者同士が趣味として(主に)会話を楽しむものです。1990年代なかばには136万局のアマチュア無線局が登録されていましたが、携帯電話普及とともに減り続け、2024年には35万局を割り込む水準となりました。以前は呼出周波数でCQ(不特定多数に応答を呼びかける符号)を出すと何局もの応答がありましたが、最近は無線局の減少とともに交信が成立しないことも増えつつあります。本プロジェクトでは、AIを活用した自動応答局を構築し、交信の相手が常に存在することで、アマチュア無線愛好者の皆様が安心して交信を楽しめるシステムを提供することを目指します。 ### D-STARの自動応答局とは D-STAR(Digital Smart Technologies for Amateur Radio)は、JARL(日本アマチュア無線連盟)が開発したデジタル通信方式を利用するアマチュア無線のシステムです。D-STARは、デジタル通信方式を利用して遠距離の無線局とも交信できる特徴があり、インターネット経由で世界中の局と通信することが可能です。 自動応答局は、他の局からの呼び出しを受信した際、その局に対して自動的にメッセージを応答するものです。アイコムならやまハムクラブの JK3ZNB F が有名です。 ### 自動応答局を構成する D-STARの自動応答局(Auto Reply Station)を構成するには、以下のURLの記事に従います。 [D-STARの自動応答局の『中の人』をAIにやってもらおう!](https://fbnews.jp/202410/special/) また、以下の記事も合わせてご参照ください。 [生成AIを相手にしてCWの交信練習をしてみよう!](https://fbnews.jp/202408/special2/index.html) [AIによる音声認識で交信内容をテキスト化しよう!](https://fbnews.jp/202407/special/index.html) ### 自動応答局の運用について 今回構築した自動応答局「JM1ZLK F」をしばらく公開していますので、「JM1ZLK F」を呼び出してみてください。なお、ソースコードは[GitHubに公開しています](https://github.com/7m4mon/dstar_auto_ai_replyer)。機能追加や改善に関するプルリクエストはいつでも歓迎しています! ### 感想 AIを利用した自動応答システムを構築するプロジェクトに取り組み、多くの学びと新しい発見がありました。特に、AIの自然言語処理能力が想像以上に高く、交信の内容に応じて迅速かつ的確に返答できることに驚かされました。一方で、期待していた通りに機能しないケースや、予期せぬ応答をする場面もありました。狭帯域デジタル無線通信システムではボコーダー処理による音質の劣化は避けがたく、正しく文字起こしされないケースが散見されました。また、日本語は漢字変換や文法的な要素が複雑なので、誤変換や誤読によるミスコミュニケーションが発生しやすいようです。 OpenAI社が巨額の赤字を抱えながらも、ユーザーに極めて安価で革新的なサービスを提供してくれることに、心から感謝しています。これからもAI技術がさらに発展し、より多くの人々の役に立つことを期待しています。 ### Wow なメッセージ # HELLO CQ !