Mashup Awardsのプロが選ぶヒーロー賞のイベントレポート、本記事は学生ヒーローです。

 

Mashup Awardsには毎年「これを本当に学生が作ったの…?」と思わず聞いてしまうような、そんなクオリティの高い作品が集まります。そんな作品の中からMA2018を代表する学生による作品を決めるプロが選ぶヒーロー賞です。選考基準は以下。

 

・チャレンジ度 (ぶっ飛び度、変化球、独創性、アイデア)
・ギーク度 ( 突き抜け度、こだわり度、完成度)
・ワクワク感 ( 表現手法、体験、デザイン)

今年も学生の方々の好きなことだったり、研究成果だったりが作り上げた作品のうち、11作品が選抜されて集まりました。

 

 

それでは、これらの作品を紹介していきましょう。まずは見事学生ヒーローとなった作品から。

 

■学生ヒーロー

Hapbeat

Hapbeatは音の振動を体に直接伝えることで、普段聞く音楽をライブ会場やクラブハウスで感じるような迫力と臨場感を体感できるネックレス型ウェアラブルデバイスです。そのコンパクトな見た目からは想像できないほどパワフルかつ繊細な音の振動を表現することができます。その振動はスマホやゲームコントローラーのような「おまけ」とは比べ物になりません。

 

 

ネックレス型のウェアラブルデバイス。音声出力の波形を基にした振動をすることで、付けている人にスマホやゲームコントローラのようなバイブレーションでは体験できないレベルのリアルな振動を表現します。

 

 

筆者も思わずBOOTHでの発売後に購入してしまいました。デモではFPSでダメージを受けたあとの心臓の鼓動表現をやっていたのですが、胸辺りに来る振動が凄くリアルで感動していました。学生ヒーロー、おめでとうございます!

 


 

惜しくもヒーローを逃した他の作品も素晴らしいものばかりでした。他のすべての作品も発表順に紹介しましょう。

 

【マリオ風リアルはてなボックス】プログラミング素人高校生の挑戦

ノンプログラマーの高校生(中学生混じり)集団、TEAMあこです!

僕たちは「マリオ風リアルはてなBOX」を作成しました。叩くとコインの弾ける音♪と同時に音楽が流れ始めます。叩き続けるとONE UP音やキノコ出現音、スター出現音に変わっていきます(完成)

また、LINEと連携。叩くとLINE Notifyにメッセージが送られてきます(完成)

 

あの叩くとコインやキノコが出てきたりする某ゲームのブロックがリアルに出現。なんと中学生と高校生のチームの作品です。

 

 

ただ叩いて音が出る、だけではなく、そこから拡張し、朝子供を起こす親を手助けできるようなLINE Botにアイデアを広げたりしていて素晴らしいと思いました。

 


喋ボテン

 

世の中には、触ると痛いもの、触ってはいけないもの。

たくさんありますよね。

サボテンのトゲも触ると痛いものです。

しかし、サボテンのトゲは、厳しい環境下で生き抜くために、葉の面積が極限まで小さくなった彼らなりの生存戦略の結晶でもあるのです。

 

ただ触ると痛い、そんなサボテンですが、サボテンが喋ったらどんな感情があるのだろう、そんなイメージを追いかけた作品です。

 

 

 

サボテンの感情は土の乾燥具合といった状態をセンサで検知して、そこからバイオリズムを生成していました。こう見ているとサボテンもゆるーい植物に見えてきて和みますね。

 


 

銃が指定する色と同じ色のものに照準を当てて撃ち抜くゲームです。

 

 

しくみだけではなく、筐体デザインもプロトタイピングを重ねることですっごくスマートになっているのが印象的でした。3Dプリンタで印刷しているらしいですが、ほとんど3Dプリンタ感がなかったのがすごい…

 


自分ごと化フィルタ

日常でよく目にする単位を体験に基づく個人に特化した単位に変換するchrome extensionです。

例えば、ネットショッピングをしているとき欲しい商品が割引されているとついつい買いたくなってしまったり、地図アプリで目的地までの距離を計算してもそれがどれくらい遠いかわかりにくかったりします。

 

世の中にはいろんな単位が溢れすぎていていざ言われてもよくわからない。そんなときに自分の身近な単位に変換してこれくらい、をそれっぽく伝えるChrome拡張です。

 

 

26万円の買い物は今の時給だと220時間…、みたいなちょっとシュールな変換ですが、移動距離の所要時間を変換したり自分の普段やっていることに対してどれくらい、という価値観の変換をサポートできているのはすごい、と思いました。

 


 

勉強中の寝落ち対策に。机に突っ伏して寝落ちしてしまったことを検知する下敷き型デバイスです。デモでは寝落ちするとちょっとしたら光って起こしてくれるライトと勉強時間に応じて光るペン立てを周辺機器として用意していました。

 

 

寝落ち対策というと極端に言えば椅子に縛り付ける・エナジードリンク漬けみたいな意地でも寝ない・寝させない話が多いですが優しさを感じるソリューションでした。一旦寝落ちしたっていいじゃない。だって眠いんだし。

 


Magic Box

Magic Box は光って音がなるインタラクティブな子供向けIoTブロック。

平成29年度の内閣府による調査によると、二歳児の約半数が単独でインターネットを利用 している。このような幼児の電子端末使用は様々な問題を引き起こすと考えられる。そ の ため、電子端末を利用しない、実際に触れる幼児向けのおもちゃを 開発した。

 

センサを中に入れた光って音がなるインタラクティブな子供向けIoTブロックです。デモでは2つのブロックを組み合わせて寿司を作るゲームを披露していました。

 

 

親機となるRaspberry Piと、子機のArduinoが入ったブロックが連携して色々なことができるしくみ。すごく簡単に遊びやすいなぁと思って見ていました。質問でもSDKの用意ができる?と上がっていたように、誰でも遊びを作れて、シェアできるようになるとすごく発展しそうですね。

 


 

 

握力を鍛えるアレことハンドグリッパーのデジタル化、各指に仕込んだ圧力センサで握った重さを検知して、毎日の握力トレーニングをサポートしてくれるデバイスです。

 

 

実際に握った際の精度も高く、ちょっと緩めてすぐ握り直す、みたいなズルも通用しないように作られていました。アプリ側はFlutterでBLEを扱うことでマルチプラットフォームを実現していてすごく選んでいる技術が今風でした。

 


 

ホームIoTの要である「室内の状態はどうなっている」「室内の家電を操作する」ことを実現するIoTシステムです。いろんなサービスとデバイスを連携し、集約して普段の暮らしを便利にします。

 

 

おうちハック、ホームIoTといった分野はいろんなものが結びつく・結び付けられる可能性があって、それを便利に結び付けられる可能性が見えるプロダクトでした。「MS Officeのカイルくんみたいなのを作ってみたい」ということでVUI的要素も実装されていて実際にスマートスピーカー的運用もできるそうです。

 


 

撮った写真、どうせSNSに上げるならいいねがほしい。そのために必要な「美しい」写真とは一体何なのか。それを人工知能を使った画像加工でサジェストしてくれるLINE Botです。

 

 

デモでは風景を対象にしていましたが、学習セット次第で料理とかにも応用ができるそう。のっぺり気味な写真も加工次第ですごく映えることがある(ただし知識が必要)ので、こういう加工のサジェストをしてくれるのは嬉しいですね。

 


 

ls、cd、mv、mkdir…。エンジニア・情報系学生なら誰もが触るであろう真っ黒い画面ことCUI。でも最初はよく使い方がわからない。そんなCUI初心者をScratchをモチーフにしたサジェストでサポートしてくれるターミナルです。

 

 

JPHacksで開発された作品でした。ブロックをつなげていく際の見た目がサジェストからすごく丁寧で初めてCUI触るときにコレがあったら良かったなぁ…!ってなりました。

 


 

以上が学生ヒーローの審査会で発表された全11作品でした。

発表が終わると、懇親会とタッチアンドトライが開催され、皆さんお互いの作品を触り合いながら個人賞をお渡ししていて、とても良い時間が流れていました。

 

 

そして審査が終了して審査発表。前述の通り、FESTA登壇権(と賞金)を勝ち取った学生ヒーローはHapbeatとなりました。おめでとうございます!

 

また、今回の学生ヒーロー審査会に当たりまして、審査を以下の2名の方にしていただきました。ありがとうございました。

 

  • 藤川 真一 氏 / BASE株式会社 CTO
  • 新田 章太 氏 / JPHacks 幹事・株式会社ギブリー 取締役

 

 

最後に、集合写真を撮って終了です。皆さん、本当にお疲れ様でした!

 

 

イベントの様子は、以下からも見ることができます、ぜひご覧ください。

 

Flickr -> https://flic.kr/s/aHsmskEtcj

Togetter -> https://togetter.com/li/1291635

 


■蛇足

ほんとに学生なのか…?と思わされるクオリティの高さで終始圧倒されていました。自分が学生の頃と比べると、3Dプリンタや開発環境といった学生が使える技術・設備もどんどん新しく・グレードアップもしていて、学生のうちにモノづくりを一人でも・チームでも体験できるのは本当に貴重な経験だなと思いました。もう一回学生ができるならこういう活動に全力を注いでみたい…。

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このブログの著者: e10dokup

神戸くらいに住んでるクソメガネ系大学生がメガネをとりパーマをかけたイケイケ気取りエンジニアになった姿。基本的にはカメラマンができるAndroidエンジニアとして無をやっております。最近何かと手を出しすぎて時間がまったくないのが悩みの種。