『 Twilio らじお 』
── 頼りになる防災ラジオ ! ──
■ 開発の背景
ゲリラ豪雨や台風、熱中症やコロナ感染症、地震など、私たちの身の回りにはさまざまな災害やリスクが存在します。
これらの情報伝達に関して、緊急に伝える手段には、防災行政無線やスマホのプッシュ通知などがあります。
しかし、住んでいる場所にもよりますが、雨風や高温で窓を締め切っていたり、エアコンの音が大きかったりすると、防災行政無線の音声は聞こえにくくなります。
スマホをお持ちでない、持っていても扱いが苦手という方もおられます。
そこで、各家庭へダイレクトに、しかも簡単・確実に情報を配信できる 「Twilioらじお」 を作りました。
■「Twilioらじお」の構成 (ステップ順)
ステップ1
WEB画面より、配信するニュースのテキスト、配信先の電話番号、ニュースにつけるジングル(前奏曲)の選択などを行い、「ON AIR」ボタンをクリックします。
ステップ2
Twilio側では配信先の電話番号はSIP機能を利用してSIPの内線番号へ流れる設定です。SIP内線を利用することで、一つの電話番号から多くの「Twilioらじお」に一斉放送できるようにしています。
IP-PBXには「FreePBX」を使用。ここにSIPトランクとしてTwilioのSIPドメインを指定しています。
ステップ3
「FreePBX」で内線グループを作成し、Twilioから電話がかかってくると、グループ全体の電話機が鳴ります。
また、ページング機能を設定し、受話器を取り上げることなく、自動で電話が再生されるようにします。
ステップ4
「Twilioらじお」の本体は、シンプルに言えば内線電話とページング(構内放送)を利用した電話機といったところです。Twilioから内線で電話がかかってくると、自動で音声が流れるようになっています。
筐体内部にはサウンドセンサ、フォトリレー、LEDなどの部品が入っており、電話がかかってくるとその音声に反応し、上部の赤いランプが点灯する仕組みです。
これにより、耳だけでなく、目からも緊急放送の着信がわかるようにしています。
■システム構成図
http://twilio.sunbooks.co.jp/system.jpg
■利用したTwilioのサービス
SIPドメイン、Elastic SIP Trunking
TwiML Bin、functionsなど
Assets(前奏曲を保存)
Twilio SIM(Programable Wireless、回線として)
Twilio SMS(web画面のプログラムを切り替えると、「Twilioらじお」ではなく、ショートメールが送れます)
有料コンテンツ用に、ほかの機能もいろいろと試しました。
※デモ管理画面のURL(http://twilio.sunbooks.co.jp/demo-twilioradio.php)は、イメージです。
ほんとに電話がかかり放送できる本番用は別にありますので、ご了承ください。
●動画一覧
説明フル動画
ゴジラ出現ニュース
高温注意報ニュース
● おまけ
苦労したところは、「Twilioらじお」の上についているランプ部分です。部品の調達にはじまり、イメージするライトの大きさや色味など試行錯誤を繰りかえしました。この部分を作るのにひと月もかかってしまいました。
Wow
Twilio電話を使い、スマホのpush通知を凌駕する確実な伝達手段を考えました。電話の内線を活用することで、ほとんと無料に近い通信料金で数千人への一斉放送が可能になります。