作品の紹介
この作品のコンセプトは、耳の聞こえない人と一緒に音楽を楽しむということです。
こういう作品でよくあるのは、障がい者を補助して、健常者と同じように過ごせるようにする装置です。そんな作品を作るのもとてもいいことだと思いますが、今回の作品はそうではなく、一緒に音楽を楽しむためのものです。
ピンポン玉打出し装置
曲の音量に応じてピンポン玉が打ち出されていきます。曲の楽しさやわくわく感を表現しています。
シャボン玉発生装置
ピンポン玉と同じような感じで、音量に応じてシャボン玉がどんどん出てきます。曲のやさしさやポップな感じを表現しています。
二重らせんリボン
音量が一定のしきい値を超えると、吊り下げられている二つのリボンが回りだし、二重らせんになります。曲の美しさや優雅な感じを表現しています。
ねこさん
段ボールで切ったねこのしっぽや目を光らせて、音の大きさを表現しています。ねこの目はしきい値を超えると黄色に光り、しっぽは音量が上がるにつれて上がっていきます。実際に試してみれば、ねこ好きの人はこの魅力を分かってくれるでしょう。
ウェアラブルbit
今までのものは、音量センサーが読み取った数値で様々なものが動いていましたが、これは少し違い、リズムを感じられる機能になります。その仕組みを簡単に説明します。
①耳が聞こえない人と聞こえる人がペアになって、それぞれmicro:bitが取り付けられているリストバンドを付けます。
②耳が聞こえる人がリズムに合わせてリストバンドを付けた腕を振ります。
③腕を振ったことが加速度センサーで検知され、耳が聞こえない人のリストバンドに無線を送ります。
④無線を受信した耳が聞こえない人側のmicro:bitは、接続されている振動モーターに電気を送ります。
⑤これで、耳の聞こえる人が腕を振ったら、耳の聞こえない人が振動モーターで腕が振られたことを検知する、つまりリズムを感じられるシステムの完成です。
プログラム
音量に合わせて制御するmicrobitはMakeCodeでプログラムを書きました。 リストバンド型のウェアラブルmicrobitは加速度センサの値を数値で読み取って判断する必要があったため、microbit python editorでプログラムを書きました。
音量で制御するプログラム
リズムを検出して送信するプログラム
# いろいろインポート
from microbit import *
import radio
# 無線の設定
radio.on()
radio.config(group = 0)
# フラグの設定
flag = 0
# メインのループ
while True:
if button_a.was_pressed():
flag = not(flag)
x_strength = accelerometer.get_x()
z_strength = accelerometer.get_z()
# 振られているか判断
if x_strength < -2000 or z_strength < -800:
if flag == 1:
display.show(Image.HEART)
radio.send('on')
else:
display.clear()
リズムを受信してを伝えるプログラム
# いろいろインポート
from microbit import *
import radio
# 無線の設定
radio.on()
radio.config(group = 0)
# メインのループ
while True:
message = radio.receive()
# 無線を受信
if message:
display.show(Image('00900:'
'00990:'
'00909:'
'99900:'
'99900'))
pin0.write_digital(1)
sleep(5)
else:
display.clear()
pin0.write_digital(0)