M5ATOM Matrixを使ったクローラ台車型ロボット

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40mm角に収まる小型のクローラ台車型ロボット。無線通信を介して、ゲームコントローラーによる操縦や、自動制御プログラムによる動作が可能です。

動画
開発素材

デバイス

システム構成
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機械

左右2本のクローラ(いわゆるキャタピラ)による走行。 シャーシ、車輪等の部品はFDM方式の3Dプリンタで作成。素材はABS。 クローラの駆動輪は小型のR/Cサーボを連続回転仕様に改造して使用。ギアのストッパーを切除し、ポテンショメーターとの接続も切断。ポテンショメーターの軸は中心位置に固定。サーボホーンのうち一番短いものを更に切断して駆動輪に組み込んだ。 クローラベルトはシール用Oリング。テンショナーは無く、車輪の直径とベルトの弾性で調整する。

電装系

M5AtomMatrixの裏に収まるサイズで基板を作成。

  • R/Cサーボ接続用コネクタ
  • Li-Po電池 3.7V 100mAh
  • 5Vへ昇圧するDCDCコンバータ基板(AE-XCL102)
  • USBからの充電用IC
  • 電源スイッチ(ON↔充電)

モータードライバ回路はR/Cサーボに内蔵されているものを利用。そのためM5ATOM MatrixのI/OピンからPWM信号を直接R/Cサーボに入力。サーボ内部の回路にはポテンショメータは常に中央位置にあると認識されているため、中央から少しずれた位置の角度を指定することでモーターの回転方向と速度を操作できる。

ソフトウェア

マイコン側

  • 無線コマンドを受信
  • 6軸慣性センサを使った姿勢推定処理(IMU)
  • ヨー方向のフィードバック制御
  • R/Cサーボ用信号生成

PC側

ラジコン動作時

  • ジョイスティックの読み取り、ロボットへの送信
  • IMUの状態モニタ表示

自律動作時

  • 閾値処理と領域の特徴量による色領域検出
  • USBカメラから画像取得
  • 床面上でのロボットの位置と向きの計算(マーカーの高さ一定を仮定)
  • 移動目標地点の方向と距離から向くべき方向と前進・後退の速度を求め、ロボットに常に送信
  • 追跡対象物体との距離、移動の有無、経過時間などの条件によって遷移する状態遷移行動モデルで移動やその場での首振りなどを決定
ストーリー

I made a very small crawler-driven vehicle.

I found a very small R/C servo which weigh only 1.7g, and came up with the idea to use it. First, I hacked 2 servos to make them continuous rotation servo, by removing mechanical stoppers and cheating the potentiometer, so that PWM signal can control the rotation speed of the wheels. Then I made crawler unit using it. Initially wanted the mechanism to get hidden under the M5ATOM, but I could not. However, while struggling to fit M5ATOM on top of it, I came up with the idea to place it tilted --- so that the matrix LED display looks somewhat like a face. I also got a hint by seeing "スタックチャン stack-chan" projects.

The vehicle runs on crawler belts, which makes it operable on rough surfaces, like on a cloth or flat-type keyboards. Because we used the hacked R/C servo, the left and right wheel driving mechanism has different responses. (Moreover, no rotary encoders.) It makes it difficult to run straight. So I implemented the feedback control by IMU to stabilize yaw rotation. It uses the 6-axis sensor integrated in ATOM Matrix. Note that, since it is 3-dimensional IMU, the yaw direction is correctly tracked even when the robot runs over a slope or a small step.

Using this small mobile robot, I also invented human interaction (like a pet robot), by the remote brain system and image recognition algorithms. Due to the small size of the robot, you can play with it on a small space, like a spared space on your work desk just by adding an ordinal USB camera.

ATOM Matrixの大きさに合わせて極端に小さい走行装置を構想しており、1.7gのとても小さいR/Cサーボを見つけたので、それで作ってみました。

結果、Matrixの下に隠れるほど小さくは出来ませんでしたが、Matrixを斜めに乗せることでキャラクターロボット風になりました。

この小ささのため、机の上で気軽に動かせます。ラジコンとして操縦する他、カメラで上から観測して制御するという方式で、小動物のようなペットロボット風の動きをさせる実験などに使っています。

構造上左右の駆動輪で差が生じやすく、そのままではまっすぐ進むのが難しいです。そこでATOM Matrixの6軸慣性センサーを使って向きを把握、ヨー方向にフィードバック制御を行うようにしました。3次元の回転を把握しているので、段差などで車体が傾いてもヨー方向を正しく認識できます。

今後複数台を同時に制御したり、色マーカー以外にも人の手などに反応するようにするような実験に使ってみたいと考えています。

メンバー
  • user
    山口辰久 @qzy13700

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イベントまとめ

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